「営業はヒアリングが大事っていうけど、なぜなのか?また、ヒアリング力を高めるコツなんかあるんだろうか?」
今回は悩みを解決していきます。
記事の信頼性
ボクは営業経験20年で、2023年の今現在も営業マンです。
長年営業活動をしていますが、年々顧客へのヒアリング力が重要だと感じさせられます。
もともと畳み掛ける営業が苦手だったボクなので、今回のヒアリング力を高めるという点においては実用的なことをお伝えできるかなと思ってます。
是非、明日からの営業に活用できように参考にしてもらえばと思います。
営業に求められるヒアリング力の必要性
では、まず「ヒアリング」が必要な理由について解説していきます。
ボクが考える理由は、以下の3つだけです。
- 話し上手は聞き上手だから
- コミュニケーション力の確認
- 課題解決力があるかどうか
話し上手は聞き上手だから
ここはよく聞く言葉ですが、事実です。
今の営業は、一方的に話す人よりも聞く側に回れる人の方がウケがいいから。
実際、かくいうボクも聞き上手になっているお陰で、色々な取引先と良好な関係性を保つことができています。
ただ、ボクの場合は相づちを打ったり褒めたりするように、単に聞き手に回っているだけではありません。
ボクが会話をするときにモットーにしている一つとして、共通点を探すようにしています。それだけで話が弾むんですよね。
誰でもそうですが、同じ経験を持つ相手に対しては親近感が湧いてきますからね。
よくある質問:話の内容に共通点がないときはどうするの?
ボクは主題(会話の内容自体)に経験(共通点)がないことはありますが、その時は部分部分で共通点を探したり、身近な人の受け売りを利用します。
例えば、(自分は野球の経験しかないのに対して)相手がサッカーの話題をしてきた場合、話の中で友人から聞いたことのあるエピソードを話したりして、新たな情報を提供して喜んでもらえたりします。
コミュニケーション力の確認
ここは、会話の中で自然と聞き出すことができているか、ということです。
このコミュニケーション力があるかどうかを相手に試されているわけですね。
ヒアリングは、相手が快く発言してくれて初めて本音の意見を聞き出すことができます。ヒアリングシートなどで質問攻めをしてみたり、話の流れも考えずに淡々と話題を変えていくのは、ヒアリングしてほしい相手からすれば不愉快でしかありません。
なので、「ヒアリング」という言葉にとらわれずに、今日はこんなことを聞き出せたらラッキーくらいな気持ちでいた方が、自分にとっても気負いせずにお互い自然体でいられます。
課題解決力があるかどうか
ここはヒアリングする側にとってのミッションになります。
ヒアリングされている側からすれば、どうにかしてほしいから声を上げているので。
ここも試されているところにはなりますが、コミュニケーションとはニュアンスが違いますね。
営業マンはこの課題を解決するために、顧客や仕入先へ訪問しているといっても過言ではありません。
話の中で本格的に相談に乗ってほしい空気感になれば、気持ちを切り替えて全力で与えられた課題を解決できるように努めましょう。そんな空気になれば臆することなく根掘り葉掘り聞いて、営業マンとしての真のミッションを果たすように心掛けてください。
営業に不可欠なヒアリングを高めるコツ
次は、ヒアリング力を高めるコツですが、ここでは基本的なところを中心とした構成にしています。
- 相手に悟られないようにする
- 話の主役は、あくまでも相手
- キャッチボールを楽しむこと
- 漠然とした内容では進めない
- こちらからのギブを忘れない
相手に悟られないようにする
ここは言うまでもないところですが、あえて挙げました。
ガチガチで質問するスタイルでは、ヒアリングどころか関係性に影響が出てしまうので。
前章でも書きましたが、ヒアリングシートを使ったり、聞き出すことばかりに気を取られているようでは営業としてのレベルを問われます。
ボクの場合は、雑談の中でも話の流れで聞き出せそうな場面があれば、それとなく質問を投げたりしています。
よくある質問:悟られてしまっているときはどうするの?
とはいえ、完全に悟られずに進めることの方が難しいかもしれません。
敏感な人であれば、質問を投げかけた時点で気付くでしょうから。
でも、焦る必要はありません。冷静に、そしてその期待に応えられるという自信を持って、しっかりとヒアリングすることを聞き出せばいいだけです。
そうすることで、あなたへの信頼度は増すことになって、「今後もこの人に相談しよう」という風に思ってもらえるようになります。
話の主役は、あくまでも相手
ここを履き違えると、ヒアリングできるものも上手くいきません。
ヒアリングするということは「情報を提供してもらう」ので、相手を尊重すべきだから。
営業マンによっては『訪問しているのはこっちなんだから聞きたいことを聞いて何が悪い』という人もいるかもですが、それでは【北風と太陽】の北風さんになってしまいます。
あなた=営業マンが会社から頼りにされているのは「人間力」なので、取引先と良好な関係を保ちながら(相手を尊重しながら)、聞き出せる範囲内でゆっくり進めていきましょう。
キャッチボールを楽しむこと
ここも一方通行ではダメですよ、ということ。
会話のキャッチボールもできない人は営業マンとは言えないので。
前章の「聞き上手」でも書きましたが、単に聞き手に回るだけでは相手からすれば『話を聞いてるのか?』と半信半疑になったりします。
きちんと自分なりの意見を発言したり、経験上で話せることや多少の受け売りでもいいので対話していることを示すことで、あなたの質問に対しても心を開いてくれるようになるはずです。
漠然とした内容では進めない
ヒアリングしたいのであれば、「何を聞きたいのか」を明確にするとともに質問内容も遠回しにしないことです。
なぜなら、相手からすれば『何を聞きたいのかわからない?』となってしまい、あなたに対する不安が募るから。
ボクの場合は、できる限り会話の中でヒアリングできる内容を組み込んで進めますが、毎回そういうわけにはいかないのも営業です。なので、そんな時は当然ながら話の流れを遮ったりはせず、会話が一旦区切られたり、その後の間があった時に『あ、そういえば・・・』みたいな感じで単刀直入に聞いたりしています。
こちらからのギブを忘れない
与えられたら、お返しを忘れないことです。
ヒアリングすることは情報を提供してもらうことなので、こちらからも何かを与えるべきということです。
ボクは、基本的に信頼している取引先には情報開示は惜しまないタイプなので、「こんな情報を欲しがっているだろうな」ということは日頃から伝えるようにしています。
特に意識している点は、(同じ業界であっても)相手が取り扱っている分野ではない市況の話をしたりして『へぇ~・・・(そうだったのか)』と感じてもらうようにしています。
それが難しいようであれば、他の取引先とのエピソードなんかを話して関心を持ってもらったりしています。
まとめ:ヒアリングはかしこまらないように
今回は「ヒアリングのコツ」についてでした。
いきなりですが、ボクの営業スタイルは自由度が高いです。
『これをしないといけない』『○○を聞けなかったらどうしよう』などと、気負いすると逆に肩に力が入って上手くいかないことが多いからです。
なので、多少忘れても「あとで電話やメールで聞けばいい」精神で臨んでいます。
でも、そんな感じなので、自然と取引先のところに行くと『あ、○○と△△を確認するんだった』と思い出して会話の中で聞き出せることが多かったりします。
何が言いたいかというと、ヒアリング力を高めようとすることよりも「コミュニケーション力を高める」ことに重きを置いた方が、営業マンとしての利点が大きいということです。
なので、あんまりかしこまらずに行きましょう。
今回は以上になります。
こちらにも「ヒアリング」に関する記事を書いていますので、参考にしてください。
営業マンに必要な5つのコミュニケーション力と習慣【失敗談あり】