「メールでアポを取りたいけど、どんなことを押さえていれば良いんだろうか?あと、会ってもらえるような内容にするコツなんかも教えてほしい!」
今回は、こんな悩みを深堀りしていきます。
記事の信頼性
ボクは、今年(2022年)で20年になる営業マンで、今まで多くの顧客のアポイントを取ってきましたが、メールでやり取りすることも多くなりました。
電話より効率的である反面、無機質になりやすいメールでのアポイントで、ボクが会ってもらえたコツを押さえながら解説していきます。
営業マンがメールでアポを取る5つのコツ
ボクが今現在もやっていることは、この5つです。
- 件名は一目でわかるように
- 要件はわかりやすく端的に
- メリット・魅力を感じてもらう
- 日程の候補は2つ以上提示
- 回答期日設定で見送り防止
件名は一目でわかるように
ここは誰もが最初に目にするところなので、一目瞭然の内容にすれば良いだけです。
メールを受け取る相手も多くの人から届くので、埋もれないようにすることを最優先にするべきです。
ボクはほとんどの場合、以下のように書いてます。
- 【アポイント】○○○(要件)の件につきまして
- 【○○○(要件)の件】○月○日(○)アポイントにつきまして
日時を件名に書くのは、正直あまり好きではありません。理由は、こちらからの希望を押し付けているようにしか見えないので。それに、本文に候補を何個か書いておいて、選んでもらう方が相手に対しても親切ですからね。
ここで日時を書いたのは、要件自体に納期が迫っていたり時間がない(急務な)場合に使える手段として載せておきました。
要件はわかりやすく端的に
メールでの詳細説明は控えて、相手にとって魅力的な内容を書くことです。
メール自体は会ってもらうための一つの手段なので、それを忘れないようすればいいです。
会ってもらうための魅力的な内容とはいっても、誇張した内容もNGです。
ボクは、相手のことをよく理解(ホームページで確認したり、社内にある情報を収集したり)した上で、相手が望んでいるまたは悩んでいるであろうことと案内したい製品(サービス)をリンクさせます。
その案内が強引なものか、または理にかなっているものかどうかは自分自身でわかりますからね。
メリット・魅力を感じてもらう
それは、ズバリ数値化です。
お客さんは多くのメールを確認する中で、あなたのメールを開封していますが、急務または自分にとって魅力的な内容でないと返信してくれません。
ここで数値化とすることには、2つの理由があります。
1つ目は、流し読みした時に目に留まりやすいから。逆の立場を想像すればわかりますが、忙しい時に確認するメールで目に飛び込んでくるのは、文字面の中にある数字です。それは、数字が判断材料にしやすいから。
2つ目の理由は、営業マンであるあなたが数字で話せることで、お客さんは安心します。
例えば、以下の場合なら、あなたはどちらの営業マンと話してみたいですか?
- Aさん:何の根拠もない実績を口頭や想像だけで、商品やサービスをPRする営業マン
- Bさん:過去の実績=数字をもとに、それをあなたの会社に当てはめて説明する営業マン
答えは言うまでもなく、「Bさん」だと思います。
それだけ、営業マンには数字で会話することを求められるということです。
それをメールにも応用すればいいだけです。
日程の候補は2つ以上提示
ここは常識的なことなのでわかると思いますが、選択肢を提示することで会ってもらえる可能性も上がりますからね。
ボクは、よほどスケジュールがタイトでない限りは、3つは提示するようにしています。
ちなみに、3つといっても必ず日程にする必要もありません。日程は2つにして、同じ日で時間違いを2つにして、3つということもアリなので。
よくある質問:スケジュール変更の連絡はどうするの?
アポを取った以上、基本は最優先すべきですが、どうしても変更せざるを得ない状況になった時は早く変更希望の旨を送るべきです。
その時の候補日は3つ以上提示して、時間は相手に決めてもらうようすれば機嫌を損ねられるのを防ぐこともできます。
回答期日設定で見送り防止
アポイントのメールを送ったからといって、すべての人が内容を読んで返信してくれるわけではありません。スルーされる可能性もあります。
アポイントを取りたいのは、こちらの都合でしかないから。
そのためにも、メールの回答期限は明記しておくべきです。
例えば、「○月○日までにご返信いただければ幸いです。」「○月○日までにご返信くださいますよう、お願いいたします。」という風に送っておけば、何かしらの返事は来ます。
よくある質問:もし返事が来なかったら?
それでも返事が来ないこともあります。相手が多忙であったり、新規開拓先であればスルーされることもしばしば。
でも、そういう時には設定した期日を過ぎたタイミングで電話をすればいいだけです。
例えば、「先日メールさせていただきましたアポイントの件ですが、いかがでしょうか。」「ご多忙と思いましたので、お電話させていただきました。」という感じで電話を入れれば、よほど嫌われていない限りは返事をもらえるはずです。
このように、メールと電話を上手に使い分ければアポイントは獲れます。
営業マンが送るアポメールの例文3パターン
次に例文ですが、以下の3パターンで解説します。
- 新規開拓先向けのアポメールの例文
- 既存顧客向けのアポメールの例文
- 休眠口座向けのアポメールの例文
新規開拓先向けのアポメールの例文
件名:弊社新製品(サービス)のご案内【株式会社○○○○(社名)】
○○株式会社
○○部 ○○課
○○(役職名)
○○様
はじめまして、突然のメールにて失礼いたします。
株式会社○○○○の○○と申します。
この度、貴社ホームページを拝見させていただき、△△の製品をお取り扱いされていることを知り、今回弊社より発売されました新製品(サービス)をご案内させていただければと思い、ご連絡させていただきました。
■弊社新製品(サービス)
・☐☐☐☐☐
本製品(サービス)は、○○社以上で導入実績がございます既存の△△△という製品の後継品(サービス)となり、ご好評いただけると存じます。
つきましては、貴社にて△△をお取り扱いされているため、☐☐☐☐☐も貴社の売上に貢献させていただければ思いますので、一度ご案内のお時間をいただけませんでしょうか。
直近にてお時間をいただけるようでしたら、下記の日程にてお伺いさせていただきたいと存じますので、ご返信いただきますよう、お願い申し上げます。
===============================
【ご面談日程の候補】
・〇月〇日(〇) 〇〇:〇〇
・△月△日(△) △△:△△
・◇月◇日(◇) ◇◇:◇◇
===============================
上記の日程にて差し支えなければ、当日は30分~1時間程度いただければご説明できると考えております。
なお、上記日程にて調整いただくのが難しい場合は、ご指定の日時をご連絡いただければ幸いでございます。
以上、
お忙しいところ大変恐縮ではございますが、ご検討いただきますよう、よろしくお願いいたします。
何卒よろしくお願い申し上げます。
***************************************
株式会社○○○○
○○部 ○○課
○○○○(氏名)
住所:〒○○○-○○○○
○○県○○市○○町○○番地
TEL:○○○○○/FAX:○○○○○
携帯:○○○-○○○○-○○○○
E-MAIL:○○○○@○○○○○○
HP:https://○○○○○○.co.jp
***************************************
新規開拓先向けのアポメールのポイントは以下です。
- 案内の背景の説明
- 簡単な概要を伝える
- 所要時間も添えておく
案内の背景の説明
今回の事例は、唐突なメールによる新規の営業なので、「なぜ案内メールを送ったのか」ということを明確にしないといけません。そこがリンクされるものだと、当然スルーされます。
関連性のあることをPRしてください。
簡単な概要を伝える
ここは詳細まで書く必要はありませんが、出し惜しみせずにある程度の概要は伝えておくべきです。なぜなら、営業はギブから始まるものなので。
相手が望むであろうことを考えてみてください。
所要時間も添えておく
大体必要な時間を書いておけば、「これくらいなら・・・」などと会ってもらえる可能性が広がります。
その際は、初回の面談なので控えめに30分程度くらいにしておいた方が、ハードルは下がりますね。
新規開拓の営業で会ってもらえた後は、お礼メールは忘れずに。その記事も書いてますので、合わせてどうぞ。
【好印象】新規営業の面談後に送るお礼メール5ステップ【例文あり】
既存顧客向けのアポメールの例文
件名:弊社新製品(サービス)のご案内【㈱○○○○(社名) ○○(自分の名前)】
○○株式会社
○○部 ○○課
○○(役職名)
○○様
いつも大変お世話になっております。
株式会社○○○○の○○です。
早速ではございますが、この度弊社より発売されました新製品(サービス)をご案内させていただければと思い、ご連絡させていただきました。
新製品(サービス)の概要につきましては、下記にてご確認ください。
■弊社新製品(サービス)
・☐☐☐☐☐
本製品(サービス)は、現在ご利用いただいております△△△の後継品(サービス)となり、○○の部分を改良しておりまして、現行品(サービス)よりもご満足いただけると思っております。
つきましては、製品(サービス)詳細及び現行品との比較のご説明をさせていただければと思いますので、近日にお時間をいただけませんでしょうか。
直近にてお時間をいただけるようでしたら下記の日程にてお伺いさせていただければと思いますので、ご検討いただきますよう、お願いいたします。
===============================
【ご面談日程の候補】
・〇月〇日(〇) 〇〇:〇〇
・〇月〇日(〇) △△:△△
・◇月◇日(◇) ◇◇:◇◇
===============================
お忙しいところ申し訳ございませんが、○月○日までにご連絡いただけますと幸いです。
また、上記日程にて調整いただくのが難しい場合は、ご指定の日時をご連絡いただけますでしょうか。
以上、
お忙しいところ大変恐縮ではございますが、ご検討の上ご返信いただきますよう、よろしくお願いいたします。
何卒よろしくお願い申し上げます。
***************************************
株式会社○○○○
○○部 ○○課
○○○○(氏名)
住所:〒○○○-○○○○
○○県○○市○○町○○番地
TEL:○○○○○/FAX:○○○○○
携帯:○○○-○○○○-○○○○
E-MAIL:○○○○@○○○○○○
HP:https://○○○○○○.co.jp
***************************************
既存顧客向けのアポメールのポイントは以下です。
- 恐縮しない文面にする
- 回答期日を設定する
- 同じ日でのアポもOK
恐縮しない文面にする
既存顧客はある程度の関係性ができていることもあり、新規開拓先よりも恐縮しなくていいです。いえ、むしろ恐縮しない方がいいです。
なぜなら、こちらが恐縮しすぎていると相手も距離を置いてしまうから。かといって、あまりにもフラットになりすぎてもダメなので、その辺は肌感覚で掴んでみてください。
具体的には、「~と存じます」を「~と思います」にするイメージです。
回答期日を設定する
ここは、新規開拓先とは違うところですね。すでに取引しているわけなので、返信があるものと考えて期日を設けておくべきです。
その方が自分の行動も制限されずに済みますからね。
ただし、相手も多忙の中で調整してくれるわけなので、控えめに「~幸いです」という風に締めくくった方が印象は良いです。
同じ日でのアポもOK
ここは、前項の「日程の候補は2つ以上提示」でも解説しましたが、必ずしも日である必要はありません。
同じ日でも午前と午後にして提示すれば、それでも十分候補になります。
休眠口座向けのアポメールの例文
件名:弊社担当変更によるご挨拶の件【㈱○○○○(社名) ○○(自分の名前)】
○○株式会社
○○部 ○○課
○○(役職名)
○○様
いつも大変お世話になっております。
株式会社○○○○の○○と申します。
唐突のご連絡にて、失礼いたします。
前任の弊社担当者より引き継ぎがされておらず、ご挨拶にもお伺いできておりませんでした。
改めまして、ご挨拶にお伺いさせていただきたいと存じますので、一度お時間をいただけませんでしょうか。
お忙しい中、大変恐縮ではございますが、下記の日程にてご検討いただきますよう、お願い申し上げます。
===============================
【ご面談日程の候補】
・〇月〇日(〇) 〇〇:〇〇
・△月△日(△) △△:△△
・◇月◇日(◇) ◇◇:◇◇
===============================
お忙しいところ申し訳ございませんが、○月○日までにご連絡いただけますと幸いです。
また、上記日程にて調整いただくのが難しい場合は、ご指定の日時をご連絡いただけますでしょうか。
以上、
お忙しいところ大変恐縮ではございますが、ご検討の上ご返信いただきますよう、よろしくお願いいたします。
何卒よろしくお願い申し上げます。
***************************************
株式会社○○○○
○○部 ○○課
○○○○(氏名)
住所:〒○○○-○○○○
○○県○○市○○町○○番地
TEL:○○○○○/FAX:○○○○○
携帯:○○○-○○○○-○○○○
E-MAIL:○○○○@○○○○○○
HP:https://○○○○○○.co.jp
***************************************
休眠口座向けのアポメールのポイントは以下です。
- まずは謝辞の言葉を添える
- PRすることは二の次とする
- 長文にせず要件だけ伝える
まずは謝辞の言葉を添える
当然ではありますが、相手からすれば「今まで放っておいて、今更?」という気持ちがあるはずなので、会社の代表として謝りたいという気持ちを前に押し出してください。
ボクの経験上、よほど憤慨していない限り会ってくれるので、怖がらずにアポイントを取りましょう。
PRすることは二の次とする
ここも当然の話ですが、製品(サービス)の案内したい気持ちは、ここでは一旦抑えてください。休眠しているわけなので、まずは心の扉を開いてもらうことが先決です。
長文にせず要件だけ伝える
ここでは、製品(サービス)の案内はもちろん、言い訳がましいことを書くこともNGです。
まず謝って、会いたい気持ちを伝えて(日時を打診して)、待つことです。
そして、待っていても何も起こらないのも承知の上で、2日ほど待って返信がなければ電話を入れればいいです。相手からすれば、いきなりの電話で対応に困ったり、出てもらえないことを考えれば、メールをした上での電話は有効的です。
補足:アポメールは送るタイミングを考える
最後に補足ですが、アポイントのメールは送るタイミングが肝になることを忘れないでください。
例えば、月曜日の午前中などに送って読んでもらえると思いますか?
さすがに、休み明けはほとんどの人が先週末の残務であったり、未読のメールの処理であったりと多忙なはずです。
なので、送るのであれば、週の半ば(火水木)のうちの午後に送るのが望ましいとボクは考えます。
午前中は前日の残務に追われていたり、金曜日は一日多忙な場合メールツールすら開かない可能性もあるので。
あなたの業界に合ったタイミングで送るように考えてみてください。
まとめ:メールでのアポは形よりもスピードを
メールでアポイントを取ることについてご紹介してきましたが、メールでアポを取る前に電話を一本入れてからという人もいるでしょう。
その後の行動は、形にこだわるよりもどれだけ早くメールを送れるかが重要になってくることを忘れないでください。
もちろん、メールのみのアポだから焦る必要はないという人も同じです。
何のリミットも作らずに、そのうちメールすればいいと思っているようでは、いつまで経っても送ることはないはずです。
なので、今回ご紹介したような内容を網羅してしまい、さっさと送ってアポを取り付けちゃいましょう。
以上、アポメールの記事でした。
営業マンが送るメールとして、「アフターフォロー」と「書き出し」についての記事も書いてますので、こちらも合わせてご覧ください。
【例文あり】営業マンが送るアフターフォローのメール5つのポイント