「営業のマネジメントしているけど、マネージャー(管理職)に求められるものって何だろう?自分も楽しめるマネジメントがあったら教えてほしい!」
今回はこんな悩みを解決していきます。
記事の信頼性
この記事を書いているボクは、営業マネージャー経験6年。
営業マネージャーに着任した当初は閉鎖する候補にあった営業所を立て直して、その後に直属の部下を後任させることにもできました。
マネージャー引き継ぎ初年度は前年比70%だったのに対して、着任3年目には営業所で過去最高実績を残した経験があります。
そんな紆余曲折のマネジメント経験があるボクの記事を読んで、参考にしてもらえたら幸いです。
営業マネージャーの仕事と役割は一緒にしない
まずはじめに、営業マネージャーとしての心得的な内容から解説しておきます。
ボクがマネージャー(管理職)を経験して出した結論は、「マネージャーの仕事と役割を混同しない」です。
なぜなら、ここを一緒に考えてしまうことで善循環していない営業所を見てきたから。
具体的にいうと、マネージャーの仕事とは言うまでもなく営業所の業績を上げることが、最大のミッションです。その他にも、管理するという面で様々なタスクが課されるのがマネージャーとしての仕事です。
しかしながら、マネージャーの役割は違います。マネージャーの最大の役割は「士気を上げること」です。例えば、メンバーが同じ目標に向かっているか、現在障壁になっていることはなにか、などを向き合いながら軌道修正や是正していくことです。
簡単に言えば、「可視化される業務はマネージャーの仕事」であり、「目に見えないメンタル面は役割」という感じですね。
『なんだ、そんなことか・・・』と思いがちですが、ここを一緒にしてしまうことで上手く行っていない事例をボクは多く見てきました。
具体的には、メンバーがプライベートでも仕事でも何か問題を抱えている時に、(成績が悪いから)数字だけを見て問い詰めるということをすれば、そのメンバー(部下)の気持ちはあなたから少しずつ離れていきます。その後の結末は言うまでもありませんね?
でも、ここで『何か悩みごとでもあるか?』などと声かけをしたり、一対一でご飯でもしたりという風に別の扱いをすることで、あなたへの安心感はグッと上がります。そして、結果的に個々とあなたとの信頼関係も築かれ士気も上がるということになります。
心のケアこそ、大切です。
営業のマネジメントで本当に必要な5つのスキル
では次に、本題に行きます。
- 風通しを良くする
- ベクトルを合わせる
- 時に強引さも必要
- 必ず守り抜く覚悟
- 数字で対話をする
風通しを良くする
ここは管理職であれば、環境づくりとして必須ですね。
意見を発しやすくすることで、新しい発見があるので。
ボクは、上司だからといって基本的に自分の意見だけを推し進める・押し付けるようなことはしていませんでした。
部下を委縮させるようなことは、自分がされても嫌でしたし、そんなようでは営業所の業績も上がらないと肌で感じていたので、部下の意見も積極的に取り入れるようにしていました。
ベクトルを合わせる
ここもマネージャーとして、船の舵(かじ)を取るということですね。
全員が同じ方向へ向いているという状況でなければ、チームワークも乱れるから。
ボクの場合は、メンバーの一人が先走っていたり別の行動を取るような一面が見えれば、軌道修正したりしていました。
これはマネージャーでなければできないことなので、目を背けるようなことはしないように気をつけてください。
時に強引さも必要
ここはチームリーダーとして、けん引していくべきところです。
なぜなら、部下は上司の意見に委ねることもあるので。
具体的には、意見がまとまらなかったり、その時々の方針が決まらないときにマネージャーとして決定していくということです。
人はその場面ごとで意見が変わったり、誰かに意見を求めたりする生き物なので、人の上に立っている立場だからこそブレずに決めていきましょう。
必ず守り抜く覚悟
誰かの上司である営業マネージャー(管理職)は、その誰かを守る義務があります。
平気で部下を売ったり、自分の出世や保身を優先する上司には誰もついていかないので。
ボクは、売上を上げる前に部下との信頼関係を築き上げることを最優先にしていたので、不安をよぎらせるようなことはしないように努めていました。
たとえ、その部下から裏切られるような真似をされたとしてもです。
そうすることで、少しずつ距離を縮めていきました。
数字で対話をする
ここは、営業という職種なので身につけておくべきスキルです。
営業は常に数字と付き合っていく職種なので。
これを営業職の長として意識させられれば、全体的なレベルアップに繋がります。
ボクは自ら数字を指標に話すように心掛けていたので、(最初は雲をつかむような話をしていた部下も)徐々に同じように数値化した情報で話してくれるようになっていきました。
そして、これの最大のメリットは対話の内容も洗練され、何をどうすればいいかなど具体的なものへと変わっていくんです。
個々のレベルの底上げになるので、是非取り入れてみてください。
営業のマネジメントで自分も楽しむ方法と醍醐味
ボクが営業で管理職をしている方に最後に提案したいのが、これです。
なぜかというと、マネージャー(管理職)であるあなたが楽しくないとメンバー(部下)も楽しくないから。
では具体的にどうすればいいかですが、ボクが実際にしていたことを列挙します。
・プレイングマネージャーであろう
・自分の手柄は全員の成果とする
・誰一人、足を引っ張ってはいない
プレイングマネージャーであろう
理由は、苦しい気持ちも嬉しい気持ちもわかってあげられるから。
ボクは人一倍、営業マンであり続けたいというマネージャーだったので、顧客も持ちながら管理職もこなしていました。
度々ですが、本当に苦しさや喜びを部下と共有できるというものはいいものです。
そうしていると、部下も上司がやっているから「頑張ろう」になります。
実際に、新規開拓が苦手だった部下を新規開拓が得意な部下に育て上げたという実績もあります。
自分の手柄は全員の成果とする
管理職は部下にとって親みたいなものなので、手柄は独り占めしないことです。
ボクは新規開拓が成功すれば、各エリア担当に振り分けて各自の売上にしてあげていました。
そうしていると面白いもので、今度は逆に違う売上を獲得してきてくれたり、貴重な情報を持ち帰ってきてくれたりします。返報性の原理ですね。
独り占めしようとすれば離れていきますが、分け与えようとすればお返しをしてくれます。
ボクがマネージャーを任されていた際にモットーとしていたのは、「北風ではなく太陽」のようなマネジメントをしようと心掛けていたので、そういう信念が功を奏していました。
誰一人、足を引っ張ってはいない
これは、どこにでもはみ出し者や脱落者はいるものですが、決して見限ってはいけないということです。
見限った時点で、その部下とは気持ちが離れ修復が難しくなるから。
ボクの場合は、前任者が“そういう部下”に対して突き放した態度を取っていたので、完全に上司と部下との壁が存在していました。
なので、ボクはある意味、前任者に勉強させられたという立場だったので感謝しています。
本題に戻りますが、ここで重要なのは“そういう部下”を孤立させないことです。
彼の上司である自分が二人三脚で乗り越えていこうという姿勢であれば、必ず気持ちは伝わり、改善してくれるように努力してくれます。
まとめ:営業マネージャーの本当の仕事とは
ボクが管理職を経験して、行きついた結論は誰かの上に立つ人間は、その下の人間のことを「信じる」です。
そうすることで、繋がりを保つことができ、その気持ちが行動力になっていき業績へと変わっていくから。
ただし、綺麗ごとばかりを言うつもりもありません。
例え、こちらが信じていても裏切られることもあります。ボクも散々な目に遭ったので。
でも、だからといって距離を置けば、その時点からチームワークにもヒビが入ることになります。
管理職は人の上に立つ立場なので、向き合うことを決して諦めてはいけません。
最後の最後に厳しいメッセージになりましたが、これは管理職を経験している誰もが通ってきている道であり、その経験=鋼のメンタルがあなたの将来に必ず役立ちます。
今回は以上になります。
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