「営業って対面だから、やっぱり上手に話せる人の方が成績良いもんな~。営業成績の良い人って、どんな話し方をしているんだろう・・・?」
今回は、そんな営業の悩みにお答えします。
今回の内容は20個と多めに感じられる思いますが、営業の現場で感じたことなので敢えて細分化しました。
記事の信頼性
この記事を書いているボクは、営業を19年以上経験しています。
営業を始めて3年目で、2.5年(半期+通期2年)連続の予算達成。
営業所長とマネージャーの経験もしたボクが、今までの経験をもとに記事を書いています。
できる営業の話し方のコツ【メンタル編】
まず、営業の話し方のコツですが、大事なメンタルから見ていきましょう。
- 明るく話す事が基本
- 早口には気をつける
- 相手の目を見て話す
- やはり自然体が一番
- 面談前は切り替える
明るく話す事が基本
明るく話すことは、相手への印象を大きく変えます。
人間が十人十色であるように、営業マンも十人十色です。
なので、同じ営業マンなら暗い人よりも明るい人を選ぶ方が大多数ですね。
ボクも、どちらかというとお客さんには明るいというイメージを持ってもらえており、久しぶりに電話をした新規のお客さんにも「明るい人なので覚えています」と言ってもらえています。
あと、メンタル編にした理由ですが、明るく話すためには精神状態が健全でなければなりません。
例えば、社内でモチベーションが上がらなくても、お客さんの前では気持ちを切り替えて明るく振る舞うことで自然とモチベーションアップにもつながりますよ。
早口には気をつける
気持ちが焦ると、早口になるが人間です。これは営業としてやりがちなことなので、会話をしていて聞き返されることが多い人は気をつけましょう。
早口になると相手に伝わりにくく、イメージの低下にもなりかねません。
ボクも未だにたまに早口になっている時がありますが、意識をするだけで治せるので気持ちを落ち着かせて、相手に伝わっているかを確認しながら話すようにしてみてくだい。
例えば、電話をする際に気をつけるべきところは、一番最初に電話に出た窓口の人への話し方です。
ボクは、電話に出た人は聞き返される人がほとんどなので、小さい子に話すような感覚でできる限りゆっくり話すようにしています。
相手の目を見て話す
これも営業をする上で必須とも言うべき項目ですが、怯える必要はありません。
営業マンに限らず、目を合わせられない人は信用されにくいのは誰でもわかることでしょう。
とはいえ、まじまじと見たり目を合わせすぎるのも、相手にとっては威圧感になることもあるので見方には注意が必要です。
ボクの場合は、目を合わせるというように意識するよりも「顔を見て話をする」ということだけを意識したり、瞳孔を開くことを意識しています。
なので、『見過ぎているな』と感じたら、相手の目から近いところを見るようにして相手の話す内容によって表情豊かにするように心掛けています。
これだけで、相手への印象は変わってきますよ。
やはり自然体が一番
これは、お客さんに「いかにもマニュアル通りに話しているな」など思われない、ということです。
自然体で話せている人とそうでない人は、すぐにわかります。
ボクもこれまで営業する中で営業トークの本を読んだり上司からこういう風に話すようになどとアドバイスをもらったりした経験がありますが、一番大事なことは個性を出すことという結論にたどり着きました。
なぜかというと、本や誰かのいう通りに進めたところでアドリブが必要になってくるからです。
それなら、「いつもの自分」というのを心掛けて真摯にお客さんと向き合って話すことで、自分の考えであったり経験談を伝えていった方がよっぽど信頼されます。
面談前は切り替える
営業先のお客さんと面談する前には、「何を話すか」「何の目的で来たか」という風に気持ちを切り替える必要があります。
それは、営業は移動時間が長く雑念が入りがちな職種という側面があるからです。
ボクの場合も、昔はお客さんのところへ着く前に早く到着したので、プライベートなネットサーフィンしたり誰かと電話したりなどということをしていました。
そんな状況でお客さんのところへ訪問した場合は、さっきまでの(訪問前にしていた)ことが気になったり集中力が散漫になります。
でも、『今日は○○の答えはもらうようにしよう』であったり、『○○と○○に関しては、伝えないと』などと自分なりに課題を振り返っておくだけで、訪問後の充実度は違ってきます。
営業マンなら身につけておきたいスキルの記事も書きました。
【経験談あり】営業マンに本当に必要な5つのスキル~実務&思考編~
できる営業の話し方のコツ【テクニック編】
次に、営業の話し方のコツのテクニックを見ていきます。
- 要点を先に話す配慮
- 実体験こそ具体的に
- 逆に聞き上手になる
- ヒアリング力も必要
- 聞き手はメモを取る
- 話の核を見極めよう
- デメリットを話す義務
要点を先に話す配慮
「今回は何を話すのか」ということを明確に伝えることで、デキる営業マンに大変身します。
お客さんは忙しいので、『今日はどれだけ話を聞けばいいんだ・・・』という思いを払拭でき、喜ばれます。
例えば、ボクの場合ですが、提案内容がある時は「今回ご提案したいことは3点あります」というようにしています。
そうすることで、お客さんの心の中では『今は何個目だ』などと数えれたり、『この最後の提案が済んだら○○を質問しよう』などと思えるようになります。
また、「今日は、○○のことと○○についてお話がありまして」という風に事前に伝えておくことで、お客さんの頭も切り替えられ効率的に進められます。
実体験こそ具体的に
これは、お客さんがイメージしやすいという大きなメリットがあります。
誰しも上っ面な言葉よりも、営業のあなたが経験したことを知りたいと思っているから。
例えば、提案したい商品やサービスを利用した体験談を話すだけで、お客さんからすればパンフレットにはないことを知れたり、提案内容通りなのかということを知れたりできます。
ボクも商品やサービスの実体験を話して売り込むのと、そうでない場合とを比較しても、明らかに違うことを実感しています。
なので、実体験を話す時は如実かつ具体的に伝えるようにしてみてください。
逆に聞き上手になる
ボクはできるだけ、これに徹しています。
これはよく言われることですが、営業はどうしても「伝えたい」ということが多いため一方通行になりがちです。
だからこそ、逆に聞くことが最重要になってくるわけです。
なぜなら、「お客さんの話を聞く」という行為は、「答え合わせできる要素がもらえる」ということに他なりません。
なので、ボクは聞かれた時に話すという臨戦態勢にはしていますが、自ら100%を伝えきるという姿勢では臨んでいません。
また、聞き上手のポイントですが、ただ単に聞く・ひたすら聞くということではなく「自分なりの言葉を添えてうなずく」ということでお客さんとの距離はグッと縮まりますよ。
ヒアリング力も必要
ここは聞き上手と同じように思われがちですが、ここで言うヒアリングはこちらからの提案に対する反応を確認することです。
そうすることで一方通行にならず、思いやりのある営業に変わります。
実際、営業電話などで『ここで質問してみたいのに・・・』や『質問してみたいことがあったのに忘れた・・・』という経験がある人もいるのではないでしょうか。
なので、「ここまでで何か聞いてみたいことなどありますか?」というように話の途中でもヒアリングするようにして、質疑応答する説明会形式にするだけでお客さんから喜ばれる営業になります。
聞き手はメモを取る
これは、お客さんからの話を聞く時に使える手法ですね。
メモを取ることでお客さんはいい加減な発言をできないということと、双方で決めた約束事や明確な情報になるから。
実際、ボクもお客さんの話を聞くこと多いので、このメモを取るという行為はセットにしています。
ただし、注意点としては、当然ながら何でもかんでもメモするのではなく、「忘れてはいけない」「使える」などと感じた時に備忘録として使うようにしてください。
なので、お客さんの言葉は「金言」というように思って聞いたり、時にはメモをするのがオススメです。
話の核を見極めよう
これは中々ハードルが高いですが、営業をする上では勝敗の別れ際になります。
なぜなら、的外れな提案をしたり、独りよがりな営業マンがいるから。
具体例というと、以下のようなケースです。
営業:AとBとCという商品を提案
お客:Cはいらないが、AとBには興味がある
営業:AとBの提案を進める(自分はBがオススメなのでB推しで行く)
簡単な例ですが、こんな事例があった場合に2つの疑問点が残ります。
- まず一つは、独断でB推しにしたこと。
- もう一つは、Cの不採用理由を確認していないこと。
「独断でB推しにしたこと」に関しては、「AとBには興味がある」という回答だけに対して、勝手に自分の考えで進めているというところで納得できる人も多いと思います。
もう一つの「Cの不採用理由を確認していないこと」についてですが、どちらかというとこっちこそが問題視するところになります。
それは、「なぜ不採用にしているのか」という理由をヒアリングしていないから。
不採用の理由をヒアリングすることで、相手が何を望んでいるもの(核)を見つけることができます。それに、相手から見たあなたはヒアリングできる人=信頼感が湧いてきます。
要は、相手が望んでいるものは何なのかと知ることこそが営業と言え、そこで営業としての真価が問われます。
「営業は断られてから・・・」という言葉の所以でもありますね。
デメリットを話す義務
営業であれば、デメリットを伝える義務があります。
当然ですが、メリットばかりを聞いている人の心理状態はデメリットも気になっています。
ただし、デメリットを伝える場合の注意点としては、不安材料になる部分なのでそれを払拭できるものも用意しておくのはセオリーでもあります。
ボクも実際、お客さんからの依頼に対してどう考えても納期が間に合わないという案件があり、その時は正直に「難しい(デメリット)」という回答をしました。
そこでいい顔をして後から謝らないといけなくなったり、揉め事にならないためにもデメリット=自分にとって不利になることは先に伝えておくことで得策です。
それに、それで他社へ浮気されたり取引を左右されるようでは十分な関係性とは言えないので、再確認する意味でもデメリットを伝えておいた方が良いかもしれません。
営業をする以上はマナーもとても大切なので、ちょっと自分に自信がない方はこちらの記事も合わせてどうぞ。
【簡単】営業で失敗しないための訪問マナー3ステップ【経験談あり】
できる営業の話し方のコツ【関係構築編】
最後に、営業の話し方のコツの上級編で、関係構築させるためのポイントを見ていきます。
- 笑いを誘うのも大事
- 空気を読み取る意識
- ギブ&ギブの精神で
- 共通点があると近道
- 特別な存在感で感謝
- 謙虚さは誰もが評価
- 断言する強気も持つ
- 焦らずに関係を築く
笑いを誘うのも大事
お客さんの笑顔をどれだけ作れるかも、取引を継続させるポイントの一つです。
誰でも口角が上がると、心は受け入れる姿勢になるから。
ボクの場合は、会話が温まってきたところで非現実的な冗談を言ったりしていますが、お互い笑顔になって距離が縮まります。
そこで本題に入ると、即決にはならなくても結構前向きに考えてもらえるケースが多いというのを肌で感じています。
なので、堅苦しい話をしていたり営業トークをダラダラと続けるよりも、同じ会話でもアクセントがあると、大体の人が「もっとこの人と話したい」となります。
空気を読み取る意識
この空気を読むというのは、「話の腰を折らない」という意味です。
会話には流れがあるので、相手が話している時に遮ってしまうと関係性も構築できません。
ボクの場合は、『この人は間を持つ人だから、もう少し待とう』と心の中で言い聞かせて、すぐにこちらから話を切り出さず腰を折らないようにしています。
営業マンは多くの人が沈黙を嫌い、意外とできていない人がいるので注意が必要です。
ギブ&ギブの精神で
営業の基本とも言うべき考え方ですが、これは話し方にも表れます。
情報ばかりを聞き出そうとするのは、相手にすぐに察知されます。
それよりも、むしろ「自分の持っている情報は全て伝えます」という姿勢の方が信頼関係は早く構築されます。
例えば、つい先日あった事例ですが、お客さんから『次はどこ(新規)に行くんですか?』などと聞かれた時にボクは『○○のメーカーさんなんですが、ご存じですか?』などと返しました。
というように、違うお客さんの名前を知りたがっているのであれば包み隠さず伝えます。
そこで、関係性が出来ているお客さんに対して「営業をかけられる」などの打算的であったりリスクを感じて曖昧な返答をしていれば、距離が縮まることはありません。
よくある質問:じゃあ、なんでもかんでも情報をしゃべっちゃっていいの?
でも、それは違います。
当然ながら、子供ではないのでその辺の線引きは必要になります。
ここで言いたいのは、関係性のできたお客さんが欲している情報で許容できるものであれば差し出すということです。
今回の例で言えば、“関係性のできたお客さん”がこちらの営業先を知りたいと思っていて聞くのであれば、ということです。
関係が構築されたお客さんが横取りをするとは考え難いですからね(天秤にかければ理解できるので)。
関係性もできていないお客さんには、当然曖昧な返答でいいと思います。
共通点があると近道
話の中で共通点を探すことは、商談成立の近道になります。
共通点・接点がある人には親近感が湧き、心を許しがちになるから。
ボクの場合は、これまで住んだ地域や営業先が多いので、交通面や地理的な話になると盛り上がる傾向があります。
また、お客さんの話を聞いている時に「自分もこう思っている」「自分もこんなことがあった」などと、同じ相槌を打つにしても自分の経験や想いを伝えるだけで、楽しさや喜びを共有できて距離が縮みます。
特別な存在PRで感謝
これは、お客さんへの感謝の意を表すことです。
お客さんからすれば、あなたが「何故うちを選んでいるのか」という疑問や、「他社でも同じことを言っているのでは」という気持ちを払拭できるから。
だから、全てのお客さんに使わないこともポイントです。
例えば、ボクの場合は「お客さんのおかげで成績が良い」「または社内での居場所がある」として、実際にそうであることを具体的に伝えます。そうすることで、そのお客さんからは安心され関係性が深まります。
謙虚さは誰もが評価
何事にも謙虚な姿勢は、感心されます。
少しでも傲慢な態度が出ると、人はその相手に警戒するので。
ボクの場合は、「お客さんに育ててもらっている」という姿勢で付き合っているので、そういうことを言葉や態度で表現しています。
ここでの注意点としては、全く無知だと話にならないので、一定の知識があったり教えてもらえることで補完できているという風になることが望ましいですね。
断言する強気も持つ
控えめすぎると「いい人」止まりで、「この案件を任せるにはちょっと不安」と捉えられかねません。
時には強気で「できる」という風な態度を示すことで、相手にも安心感を持たれます。言い切る・断言することも重要になります。
たとえそれが間違っていても、あなたへの信頼度は増します。
例えば、こんなケースを経験したことはありませんか?
以前に「◯◯できます。」と言い切っていたことが違っていて、「先日お話していた件ですが、誤りがありました」と。
これは内容にもよりますが、重大なことでなければ「あの時言い切っておいて…」という人は少ないはずです。信頼されている場合は、「断言してくれる人」であり、「間違っていても、きちんと説明してくれる人」になります。
ここでの注意点は、関係性が出来ていることと、重大な内容であれば「いい加減なことは言えないので、後日回答させていただきます」とハッキリ伝えることです。
焦らずに関係を築く
営業だからこそ、必要なところですね。
営業職は強引な人が多いので、これができるだけで自然と深い関係性が作れます。
ここまで関係構築について解説してきましたが、関係性を構築するには一朝一夕ではできません。だからこそ、焦らないことが肝要になります。
現代ではプッシュするばかりの営業をするより、以下のように余裕を持った方がお互い消耗せずに済みます。
- お客さんの悩みを聞き出し
- 自分にできることを伝えて
- お客さんからの返答を待つ
ちなみに、「お客さんからの返答を待つ」ですが、いつまでも待ち続けるではなく、一定の期間(1~2週間)待ってみて連絡がない場合はお客さんも忙しく忘れている可能性があるので、そのタイミングであれば連絡してみるのもOKです。
白黒ハッキリさせておくのも大事ですからね。
お客さんとの関係が構築できれば、フリーランスへの道も遠くありません。
営業代行でフリーランスとして考えている方は、こちらの記事もご覧ください。
【経験談】営業代行でフリーランスになる方法と注意点5選【失敗談あり】
まとめ:できる営業は相手を好きになることから
以上、
営業の話し方のコツについて解説してきましたが、営業は対人が主な業務なので相手のことを知り歩み寄れるか否かが関係性構築のカギになります。
これだけあると何からすればいいのやら・・・と思う方もいると思うので、今回の「自然体であるべき」「聞き上手になる」「ギブ&ギブ」を営業している中で常に持ち続けていれば、早い段階で勝ち組になれるでしょう。
少しずつでも実践の中に取り入れて、結果を検証してみてください。
今回は以上になります。
営業での話し方の前にテレアポも学んでみたい方は、こちらの記事もどうぞ。